~阪神・淡路大震災の教訓~
語り部インタビューから
東京防災情報誌では、
以前より語り部インタビューを数多く行っています。
動画で収録しているものもあれば、音声だけのものもあります
今回のインタビューは、
お名前は仮称になりますが、
私の経験からも共感できる内容だったので投稿させていただきます。
本日は、阪神・淡路大震災を経験された
仮称)山田さん(以下山田さんと表記します)に、当時の状況や防災についてお話を伺いたいと思います。
本日は、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします
震災当時、山田さんはどこで何をしていましたか
自宅で寝ていました。
あの日は、まだ夜明け前で薄暗い時間帯でしたね。
突然、ものすごい揺れに襲われて、何が起きたのか理解するのに時間がかかりました。
揺れがおさまった後、家の中はどうなっていましたか?
家が傾いていて、
家具や家電が倒れていました。特にひどかったのが、食器棚です。
扉が開いて、中の食器が全部床に落ちて割れていました。
ガラスの破片がたくさん散らばっていたんですね。
ええ。部屋の中を歩くのも怖かったです。
幸い、家族全員怪我はありませんでしたが、
もしあの時、割れた食器の上を歩かなければいけなかったら…、
避難する途中で破片を踏んでしまったら…、と考えると今でもゾッとします。
それは大変でしたね…。
その後、避難所生活を送る中で、他の被災者の方々から、同じような経験をされたという話を聞きましたか?
はい。割れた食器で怪我をしてしまった方、
破片が散らばった部屋の片付けに苦労された方、
そして、大切な食器を失って悲しみに暮れる方…。
多くの方が、食器が割れたことで大変な思いをされていました。
食器が割れることが、地震の際に大きなリスクになるということを改めて実感されたんですね。
ええ。
自宅に戻って家の片付けを進める中で、
家族で話し合い、
「どうすれば、地震の際に食器が割れるのを防ぐことができるのか?」を
真剣に考えました。
そこで、プラスチック製の食器を使うという選択をされたんですね。
そうです。
食器棚に耐震ラッチを取り付ける、滑り止めシートを敷くなど、
色々な方法を検討しましたが、
最終的にたどり着いた結論は、「食器をプラスチック製に変える」ことでした。
プラスチック製の食器に変えてみて、いかがでしたか?
最初は少し違和感がありましたが、すぐに慣れました。
今では、軽いし扱いやすいし、
割れる心配がないので、
むしろプラスチック製の食器の方が気に入っています。
何より、地震が起きても食器の破片で怪我をする心配がないという安心感は、
何物にも代えがたいものです。
防災対策として、「リスクを減らす」という考え方が大切だと。
はい。地震が起きた時に、
食器が割れるリスクをゼロにすることはできません。
しかし、プラスチック製の食器を使うことで、そのリスクを大幅に減らすことができます。
最後に、これから防災対策を始める方に向けて、メッセージをお願いします。
防災対策に「正解」はありません。
それぞれの家庭の状況に合わせて、最適な方法を選ぶことが重要です。
大切なのは、家族みんなで防災について話し合い、
それぞれの家庭にとって最適な方法を見つけることです。
山田さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。
インタビューを終えて
東京防災情報誌では、
以前より語り部インタビューを数多く行っています
耐震化、揺れ対策など様々な体験から得られた
防災の知識がありますが
どれだけリスクを減らす
そこに注目して災害対策を行う方は少なくありません
皆さんもご参考にしていただけば幸いです